あんまりお医者さんが教えてくれないこと、風邪の治し方
誰にとっても一番身近な病気のひとつ、風邪。
さすがに人生で一度も経験したことがないと言う人はいないでしょう。
風邪の治し方。
ずばり、じっと寝てるだけです。
以上(笑)
…となるとここでこの記事終わってしまうので、もう少し詳しく。
風邪とは、医療用語としては「感冒」や「急性上気道炎」と呼ばれ、簡単に言えば喉へのウイルス感染による発熱や呼吸器症状(せき、痰、のどの痛み)が現れたものです。
(逆に言えば、呼吸器症状がなければ風邪ではない可能性が高いです。)
ウイルスの感染によるというところがミソです。
最近では減ってきたようですが、風邪に対して抗生物質、つまり抗菌薬が度々処方されていました。
ですが、抗菌薬とは名前の通りあくまで細菌に対して効果のあるものであり、ウイルスには何の効果もありません。
むしろ不要な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生にも関係しますし、最悪薬剤アレルギーを起こすこともあります。
もちろん細菌性の感染症の可能性もある場合は積極的に使うべきですが、明らかな風邪に対して処方されるとなった場合「抗菌薬はいりません」と言うこともできますので、試してみてください。
また、風邪を引き起こすと言われているウイルスは100種類以上あるといわれており、このため、風邪自体に対する有効なワクチンや治療がないとされています。
実は「かぜ薬」ってのは、あくまで対症療法です。
にっちもさっちも、とりあえず薬を飲んで症状だけ抑えて、静かに寝ること以上の“薬”がないというのが現状です。
本当のことを言えば、症状が軽いのなら、そういった対症療法の薬も飲まない方が方がいいというのが、ドクターの本音のようです。
発熱は免疫の活性化によるものですし、咳もウイルスを外へ出すために起こっているものです。
もちろん、38℃以上だとか身体がきついほどの発熱や、息苦しいだとか眠れないほどのせきに対しては、お薬を服用された方がいいとのこと。
もう一つ気をつけないといけないのが脱水です。
昔は「汗をかくくらい布団を被って寝たら治る」とよく言われたものですが、ただでさえ体温が上がって汗っかきになっているのに、なおさら危険です。
寒気があれば布団をかける、暑いなら薄着にするといったように、心地いい温度にして適度に水分を取る、というのが正しい対処のようです。
余談ですが、「風邪をひいたら点滴をするとよくなる」という俗説が出回っていたのは、厚着で汗をかきすぎていたところに点滴で脱水が改善されたことによるものなのじゃないかと思ってます。
そして、風邪は意外と長く続きます、一週間とか。
ただし、それ以上続く場合、他の疾患か、あるいはそれに移行している可能性が高いようです。
風邪の患者が病院に来たら「帰って寝ろ!」と追い返すアメリカでも、10日以上続く場合は受診を推奨しているようです。
ただし、喘息持ちの方や喫煙者の方など、ベースになにかある方は治るまで時間がかかりがちのようです。
以上をまとめますと、
- 風邪はウイルスの喉への感染によるもの
- 寝る以上に早く治す手はない
- 汗をかきすぎない温度に、水分摂取はこまめに
- 症状がきつかったり10日以上続くなら、病院を受診
となります。
もちろん、風邪をひかないのが一番ですね…